或いはショートパスタという選択も。
長月も中旬を過ぎ様としているだけあって、景色も風もすっかり秋の色に染められてしまいましたね。
ただ秋であるというだけで、心の何処かに淋しさを払拭出来ないでいるのは、必ずしも少数派でないはずです。
其の様な根拠の無いセンチメンタルな気分も忘却してしまうパスタを、今回は紹介したいと思います。
一皿目は【鴨肉のポルペッティとジロル茸のオイルソース リガトーニ】です。
ポルペッティとはイタリア風のミートボール。
一般的に牛ひき肉にパンやチーズを加えて作るのですけれど、今回は旨味の濃い鴨肉で作りました。
其のポルペッティと合わせるのはフランスを代表する茸の1つである【ジロル茸】。
ジロル茸は椎茸等と違って森に自生するタイプの茸なので、言うなれば全てが天然物。
養殖が困難なので、希少性も高い茸といえますね。
味が上等である事は記すまでもなく、和名を【アンズダケ】というだけあって、本当にアプリコットの様な香りがします。
此れだけ個性の強い食材を使用したソースなので、合わせるパスタもソースに劣らない、しっかりとしたものを選びたい処ですね。
其処でリガトーニですよ。
画像にある様に、リガトーニは大きな筒状のショートパスタで、サイドに無数の溝を持つ形状をしています。
此の構造故に、ソースに絡み易く、マカロニ故の食感もしっかりしている事から重厚なソースにも合うとされているのです。
まさに【鴨葱】、いや鴨がリガトーニを背負ってくる日も遠くないかもしれませんね。
次のパスタは此方。
【牡蠣と魚介、旬菜のラグーソース トフェッテ】です。
実は此のパスタ、以前からしばしば日替わりのメニューに登場していたのですよ。
すると何故、今更紹介するのかと疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
別にネタ切れという訳じゃあないのです。
何と此の度、素材を一新してリニューアルしたのですよ。
変更点としては、先ず上にトッピングした具材です。
以前まではフリットした白海老を乗せていたのが、今回からはグリルした牡蠣に変更になりました。
牡蠣は兵庫県は播磨灘産の大振りの牡蠣で、肉厚ながらも濃厚な味わいが特徴です。
次に変更になったのは、野菜。
今まではパプリカやトウモロコシ等の彩り野菜を中心に使用していたのですけれど、今回は秋野菜をふんだんに使用しています。
ざっと挙げたならば、下記の通りです。
・玉ねぎ
・セロリ
・人参
・ズッキーニ
・カボチャ
・蓮根
・エリンギ
・じゃがいも
・ササゲ
・キャベツ等々
海老、帆立、イカを香味野菜や白ワインとじっくり煮込んだベースに、様々な野菜の旨味が溶け出したソース。
其のソースに合わせるのは、貝殻の様な形状のショートパスタ“トフェッテ”。
美味しい上に栄養バランスもバッチリ!
此れは最早食べざるを得ませんね。
後半になるに連れて、勢いまかせになってしまった感が否めませんけれど、パスタが美味しいという事だけは伝わったかと思います。
皆様のご来店をスタッフ一同お待ち申し上げております。