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砂肝とザリガニ。

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2016年1月20日

 

遂に降りましたね、雪。

 

すっかり暖冬に飼い馴らされてしまっていたので、現在が冬である事を想い出しさせられました。

 

今回も手短ではありますけれど、2皿の料理を御紹介させて頂きます。

 

先ずは一皿目。

 

砂肝.jpg

 

一見した処は通常のスパゲティに見えますけれど、“キタッラ”という手打ちパスタ。

 

以前にも紹介した事があるかもしれないのですけれど、イタリア語でギターという意味で、弦を張った器具で作る四角い断面が特徴のアブルッツォ伝統のパスタです。

 

合わせるソースは、提携農家 土遊野さん家の鶏の新鮮な砂肝を低温調理した砂肝のコンフィとふきのとうやプチヴェール、スティックセニョールやキャベツといった様々な野菜。

 

唐辛子の辛さとレモンの爽やかな酸味を効かせました。

 

そして2皿目はリゾットです。

 

 

何のリゾットかと言いますと、其れはザリガニ。

 

ザリガニって食べられるの?と御思いの方もいらっしゃるでしょうけれど、実はザリガニはフレンチ等ではポピュラーな食材の一つなのです。

 

確かに言われてみれば、小さなオマール海老といったルックスですからね。

 

ザリガニという名ではあるものの、一応分類的には海老ですし。

 

ただ海に生きるオマール海老と違って、ザリガニは淡水に生息しています。

 

河川や沼地、用水路に至るまで緩やかな淡水であれば、大抵生息しているといったも過言ではありません。

 

何処にでも生息するのに、何故滅多に食用として市場に出回らないのかといった疑問も生じるでしょう。

 

其れは美味しくないからです。

 

勘違いなさらないで下さいね、其れはザリガニ自体が美味しくないといっている訳ではなくて、やはり沼地や用水路に生息するザリガニはどうしても泥臭くなってしまって美味しくないという意味なのですよ。

 

ザリガニ自体は本来的に美味しいのです。

 

つまり環境が味に影響するという事。

 

という訳で、今回用意したザリガニは北海道は阿寒湖の天然ザリガニ。

 

阿寒湖と言えば、特別天然記念物であるマリモが生息している位に澄んで綺麗な水質で有名な湖です。

 

其の阿寒湖で育ったザリガニなのですから、最早泥臭さは皆無。

 

ザリガニ本来の旨味が素直に感じられます。

 

今回は其のザリガニと香味野菜、塩気のアクセントに生ハムを煮出したザリガニ出汁と土遊野さんの硬質米でリゾットに仕立てました。

 

サフランを風味付けに聞かせたミラノ風のリゾット。

 

上品でいながらも、濃厚な口当たり。

 

きっとザリガニに対する観念が覆されますよ。

 

ザリゾ.jpg

 

大量のザリガニから少量しか作れませんので、常に御用意がある訳ではありませんけれど、遭遇の際には是非とも御試し下さい。

 

皆様の御来店をスタッフ一同心待ちにしております。

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